2009年12月18日

キツネの誕生から巣立ちまで

キツネの誕生から巣立ちまで

 キツネの交尾期は一月から三月下旬ですが、九州におけるホンドギツネでは約一ヵ月早く、十二月中旬から二月下旬となっています。五十余日の妊娠期間を経て二〜七頭、平均三〜四頭の子が誕生します。誕生直後の体重はおよそ百cほどで全身真っ黒、尾の先端だけが白いです。二週間ほどで目と耳が開き、さらに二週間たって巣穴の外に顔を見せるようになります。それまでの間、母ギツネは巣内で授乳しますが、その後は巣の外で行います。

 繁殖場所は空き家の床下や自然にできた洞穴、岩の割れ目など、子ギツネにとって安全な隠れ場所を利用しますが、ふつうは自分で巣穴を掘ることが多いです。キツネはアナグマMeles melesに劣らぬ穴掘り上手です。巣穴の出入口は一個から十個以上に達し、それらは内部でつながっています。

 トンネルは直径二十五〜三十aほどで、複雑な迷路や袋小路からなっています。最大級の巣穴では、トンネルをつないだ長さが三十b以上にもなります。

 大型の巣穴は、短期間のうちに掘られたものではなく、最初何らかのきっかけで掘られた短いトンネルが、一時的な隠れ場所として断続的に使われ、そのたびに拡張されて大きくなったものです。

 また巣穴は、周辺の環境に変化がないかぎり、長年にわたって断続的に使われ、世代から世代へ受け継がれます。長い例では、巣穴として三十五年以上利用されたものが記録されています。

 五月から六月になりますと、キツネの家族は巣穴から巣穴へ転々と移動します。九州では七月に入りますと、ほとんど巣穴を使用しなくなり、林や藪が昼間の隠れ場所となります。

 九月には、子ギツネたちの体重は成獣の五分の四ほどに達し、独立して単独生活をすることが多いです。昼間の隠れ場所も別々となります。

 そして十月から十一月のある日、雄の若獣たちは突然姿を消します。生まれ育った地域を出て、遠くへ分散していくのです。若雌たちは生まれた地域内にそのまま残ることが多いです。そして、雄も雌も冬には性的に成熟します。

posted by ss at 17:55| キツネ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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